住岡郷土玩具製作所[熊本]
今から約800年前、壇ノ浦の戦いに敗れて九州の山間へと落ちのびた平家一族が、
縁のある球磨の領主を頼って人吉へ渡り、生活の糧に作り始めたといわれています。
きじ馬は男の子への土産物として、郷の人は必ず買って帰るのが以前の慣わしでした。
頭に書かれる「大」の一字は、大塚の製作者の家の養子となって入り込みその製作の秘伝を盗んで逃げ帰った若者が、
後世その罪滅ぼしと、養家への感謝の気持ちを込めて書くようになったといわれています。
材料は桐・ダラ・藤・柏などを使い、形に応じて胴体を作り、黄・緑・赤の素朴な色付けを施されています。
東北のこけしが玩具の「東の横綱」であれば、九州のきじ馬こそ「西の横綱」といえるでしょう。
住岡郷土玩具製作所:きじ馬6号
[SIZE]全長 約19cm
[産地]熊本