小代焼ふもと窯[熊本]井上 尚之
福岡県と熊本県の県境にほど近い荒尾市の小岱山から産出される小岱山粘土
その土を使った陶器が小代焼と称されます。
肥後国熊本藩 初代藩主 加藤 清正公の御用窯として古畑窯が開かれました。
その古畑窯跡地のそばに当主 井上 泰秋さんがふもと窯として開窯しました。
小代焼の特徴は、柳宗理が、「雪の降ったような美しい白」と称した釉薬にあります。
高い温度で焼成する小代焼の土は藁灰釉を掛けた上に、籾殻灰釉を掛ける二重掛けを行うことで、
後者の籾殻灰が溶けずに白がたっぷりと残り、小代焼特有の白濁した色合いが生まれます。
小代焼の代表的な技法は柄杓に取った釉薬を器にかける打ち掛け流しですが、
泰秋さんは液状の藁白釉を乾燥させ目の細かな網でふるいにかける蒔釉掛けという技法を編み出しました。
息子の尚之さんの作る陶器は、イギリス中世発祥のスリップウェアの作品を得意とし全国的にもファンが広がっています。
スリップウェアとは生乾きの陶器に泥漿土という化粧土をかけ、
さらに上から白い化粧土を細かく垂らして筆を入れたり櫛状の道具で引っ掻き、模様などを描く技法です。
本商品は1つ1つ職人の手作業で作られる商品ですので全く同じ物はありません。
同じ柄の物でも若干のゆがみや色の違いなどはありますのでご理解の程よろしくお願い致します。
小代焼ふもと窯:6寸皿
[SIZE]直径 約18cm x 高さ 約3cm
[産地]熊本
小代焼は熊本で初めて国の伝統的工芸品に指定されました。